2018.12.4

このカテゴリーは、過去にHo'ailonaで連載していたものを再掲しています。なぜだかわからないけれど、昔から、友人・知人とお酒を飲みにいくと、みんなに「ママ」と呼ばれる機会が多く、「クラブ整体」が生まれました。特別な健康法を提案するのではなく、自分を楽しく機嫌よく生きる、ちょっとしたヒントになればと綴っています。(注:ママキャラは、連載時のみですのでご安心を。)

♯5 心と身体は繋がっている?

身体の臓器や組織も含め、部分的要素の集合が「人間」の全体性を担保している。それぞれの肉体的な機能の相互関係のみならず、心と体は繋がっている。
このような東洋医学的考え方に共感する人が増えてきているように思います。
ママは治療者としてそれを実感する機会はありますか? あれば具体的に教えてください。

なかなかこ難しいこと聞くわね。モテないわよ!!
東洋医学は、五行思想と言って「万物」は、全て木・火・土・金・水の五つの要素から成り立っていて、人体の働きもまた、その五行の働きの特性に沿って分類することができる。
そういう風に考えられているの。
ここにまた、陰陽思想ってのも加わるんだけどね。
頭煮えちゃうからこの辺にしときましょ。

五行の特性を持った、五臓(肝・心・脾・肺・腎)に対応する感情が、五志(怒・喜・思・憂・ 恐)。だから、五臓のいずれかの働きが損なわれると、対応する五志の統制がつかなくなる。 つまり、肝臓が疲れたら怒りやすくなる。
逆に怒ってばっかりいたら、肝臓やられちゃう。
そんな風に言われてる訳だけど、そんなことを実感することはあるかってことね?
あるわよ! ありまくりよ!!

ママの父親は、ほんと堪え性の無い酒飲みなんだけど、過度な飲酒が続いたら、何にでも機嫌悪くあたりまくるわ。そして、2、3日お酒を我慢できたら、好々爺になるの。
だからって、肝臓に良いっていわれるサプリ飲んで、怒りっぽいのが治るかっていったらそうでも ないし、そうハンを押したように簡単にははいかないわ。

あ。東洋医学の五臓っていうのは、臓器そのものではなく、その「働きの系統」のことを指すの。
だから「肝」だったら「木性」の働き。 「胆」「筋(腱)」「目」なんかも関係してくるのよ。
ん? もういい?

まぁでも、たったひとつの受精卵から出発したものを、心だー、身体だー、胃腸だー、肝臓だー、 足だー、腰だー、ってバラバラに取り扱う方が逆に無理があると思うわ。

陰陽思想や五行思想っていうのは、元々医学に用いられることを目的としたわけでなく、森羅万象の秩序を観察してまとめ上げられたものなの。
人間もまた森羅万象の構成要員の一つ。人間の全体像を把握するのにもあまり矛盾はなかったのよ。
森羅万象なんだから、楽園の世が続くわけではない。さまざまな変動が起こるわけよね。
体調だってそう。

一人の人間全体の中で、その働きが順調にいってるかどうか。一方から見て不調のようにみえて、 実はそれがその人の全体にとっては大切なプロセスであることもある。
森羅万象を観察するかのように心と体のつながりを俯瞰して感じてみる。 そんな東洋医学的な見方が共感されてるなら素晴らしい事よ。

え? ママの話もたいがいこ難しい?
うふふ。そうよ、ママもモテないわ♡