2022.3.28 |

5月出張整体日程と、雑感「身体の捉え方」

5月の出張日程が決まりました。
日程、予約状況は東京出張整体よりご確認下さい。

うーむ。一か月に一回更新が常になって来ました。もう少し、まめにあげたい気持ちは山々ではあります。でも、ネタ絞りに悩んでしまうのも事実であります。

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86歳の父と一緒に近所に花見に。大きな枝を切られたことを父は大層残念がっていましたが、それでもきれい。

先日、ブログネタに悩んでいた私に、ある患者さんが「原さんが患者さんをみてきて、共通してとか多く感じることってある?」と問いかけてくれました。その質問に「身体の捉え方が部分的だってところかなぁ。」と答えました。実はこの答えだけでは、片手落ちですし、この一回だけで、説明できることがいかほどかもわかりませんが、私がどのように「身体」をみているのか、出来るだけ触れてみたいと思います。

私にとって身体は「一人の、一つの身体」、その方そのものです。

どんな症状を訴える方でも、その訴える場所だけをみることはまずありません。まずは全体をざっとみます。訴える症状が何と関連しているのか、緊急度はどうか、訴え以外の不調はないのか、出来るだけ見落としが無いように、全体をみます。

施術は大概の場合、足元から始めますが、足元に触れている時に、股関節や膝、肩、頸、はたまた手先や肘などに響く感じがしたり、お腹が動き始めたりする方は珍しくありません。
そんな時決まって皆さんから「足と響いたところは繋がっているんですか?」という旨の質問を受けます。そして私も決まって「一人の、一つの身体なんで。」とお答えしています。

知った風に言ってますが、私自身も勉強を始めた頃には、その繋がりを意外に思ったりもしました。
今に至るまで、皆さんの身体に触れた経験を重ねても、経絡、経穴(ツボやツボのルート)、内臓体性反射、運動の連携、それらによりその繋がりの説明がつくこともあれば、そう言い切れないこともあります。正直なところを言えば、なんの繋がりかさっぱり見当もつかないこともまだまだあります。

それでも、ひとつの受精卵からひとりが出来上がる訳で、どの部分も関わりが全く無いはずはありません。

つまるところ「一人の、一つの身体なんで。」となるんです。

実際、皆さん一般的に、肩が凝ったら肩をもみ、肩こりに効くというツボを押す。足が冷えたら足を温める。冷えに効くというツボにお灸をしてみる。そんな風に対処しようとされる方が多いと思います。もちろんそれが、功を奏するときもあるのですが、イマイチパッとしなくて、続かない。ということも多いのではないでしょうか?

皆さんが感じている不調の中には、自身の身体からのメッセージがあることがほとんどです。「きちんと休んでほしい」「もっと動いてほしい」「食べ過ぎないでほしい」「ストレスフルだ」ざっくりとしたメッセージだけでもさまざまでしょう。そしてそのメッセージは、部分の辛さや、妄想のような完璧さに捉われて対処していると、掴み損ねてしまうこともあります。

「骨盤歪んでますか?」「背骨曲がってますよね?」「脚の長さ違いますよね?」「姿勢悪いですかね?」
これらの質問も多いです。バッチリ左右対称な骨の持ち主は見たことが無いし、多少の歪み、背骨の曲がり、脚長の左右差、無い人はいません。いい姿勢を保て無いことにも理由があります。それらが、皆さんの現状によからぬ影響を落としているかどうかは、必ずしも一致するとは限りません。

なので、皆さん個々人では「原因の追求」や「部分の不調の解消」や「完璧な健康」に躍起になるよりは、今ある力、自分の全体の力を、のびのびと発揮するための変化を探究した方が元気になる場合もよくあるように思います。

一方で、目を背けず、真っ直ぐに見なければいけない現実を身体は示している場合もあります。
その場合はそう伝えます。

どうでしょうか。私自身、書き切れた感じは全くありません(苦笑)。皆さんにお会いして、一人一人から感じるところは、ここに書き切れるものではないです。
ただ、この回を読むことで、皆さんが「身体」を、部分的な解釈や、偏った見方で、萎縮させたり、過労させたり、軽視したりすることから、少し俯瞰した目線に導くことが出来たら幸いなのですが。

「今、特段な不調はないけれど、私の身体はどんな状態なんだろう?」
初診でそんな疑問を持って、私のところに来てくださる方が、少しずつ増えています。
とても嬉しいことです。

恬愉での時間が、一生付き合う「あなたのひとつの身体」との向き合い方の一助になれるよう、努めたいと思っています。