2023.5.14

花粉症を考えてみる

スギ花粉もヒノキ花粉も、もうシーズン終わり。今さら?
そうは言うものの、このやっかいな症状、短期な付け焼き刃でなんとかなるほど簡単なものでは無い事は、花粉症の皆さまが一番痛感しているのでは無いかと。
そんな訳で、今回は年間を通じた花粉症対策について考えてみたいと思います。

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少し前のライ麦。月末には刈り取りできそうです。

さて、花粉症とは、どのような方に起こるのでしょう?この仕事を始めて、かなりの花粉症の方にお会いして来ましたが、いわゆる、東洋医学的所見で、さしたる共通点があるようには思えません。
野口整体では「春にかけて、後頭部が緩む動きが鈍っている人が花粉症を起こす。」という見解があるようです。
だからといって、ここをこうすれば、後頭部が緩みます。という場所を、私はまだ見つけていません。あるのかどうかも判りません。
恬愉においでてくださっている方には、数年で軽快する方も多いのですが、そうで無い方もいらっしゃいます。

ただ、なかなか花粉症の改善が見られない方に、ある程度共通した傾向が見られるのも確か。それについて4つ挙げてみます。

1.水分の取り方(量、質)が、その人に適っていない
水の取り方については「クラブ整体」時代から、割としつこく取り上げて来ました。「湿度の高い時期には控えて、乾燥した時期に水を飲む。」
季節の変わり目に対応出来る身体のリズムを整える為に、身体の七割がたを占める水の摂り方はやはり大切だと思います。
皆さんに尋ねてみると、水分を嗜好品で取っている方の多いこと多いこと。
カフェインやアルコールを含む嗜好品は、脱水作用も大きいので、水分摂取としては向きません。そして、健康に良かれとして、ノンカフェインのハーブティーや薬草茶のようなものを常飲している方も多いです。それらの水分については、その日の体調や、その他食べた物、環境などの複合要素が大きいので、基準にする量や質としては判断が難しいと思います。
嗜好飲料やハーブティーも、水分には間違い無いのですが、水分の基本は、水。特に日本は、豊富に水のある国ですから、日本にいる限り、水を飲み物の中心にするのが良いと思います。季節に応じた、自分の身体に敵う飲み方を探ってみて欲しいです。
因みに、キンキンに冷やした飲み物は、年間を通じて必要無いと感じています。

2.嗜好品過多
1.とも被るのですが、コーヒーやお茶、お酒、ジャンクフード、お菓子、香辛料などを、少なく無く摂っている。
「少なく無く」ってどの程度?という声が皆さんから聞こえて来そうですが「1日でもそれを欠かすと、生きてる気がしない」となると、過多でしょう。
「強い意志を持って我慢すれば二、三日は!」という方も、おそらく我慢できない日に取り過ぎている可能性大です。
上に挙げたものは、どれも昔よりは入手が容易く、依存性の高いものばかり。程よい付き合いが出来ているのか、少し振り返りたいところですね。
依存性の高いものは、基本的にストレスがかかった時に手が出やすく、習慣になりやすい。自分にかかっているストレスを、出来るだけ正確に認識し、嗜好品に頼らない労りに切り替えていきたいところ。

3.眼精疲労、思考過多、運動不足
このデジタル時代。スマホ、PCによる眼精疲労。情報過多からの、思考過多。それらは、最初の方に記した「後頭部の緩み」を間違い無く阻害します。そして、運動不足は、その解消を難しくしていると感じます。
どうにか、こうにか、目と頭が休まる手立てをとって、時には普段と違う動きや運動をしてみてください。

4.睡眠不良・不足
疲れは、身体や頭脳、気持ちなどがバランス良く疲れていれば、ぐっすりと眠る事が出来て、回復出来るのですが「寝ても疲れが抜けない」「熟睡出来てない」「そもそも、睡眠時間が足りない」こうなると、偏ったくたびれが蓄積し、上3つのような、疲労やストレス、不摂生をリカバーする事が出来ません。
自分の疲れ具合に対する感覚が鈍って無ければ、無意識に疲れのバランスが整う行動を求め、睡眠の質は向上します。睡眠不良の方は、疲れの感覚が鈍っている可能性があります。軽い運動を取り入れるなどして、睡眠の質向上をはかりたいですね。
睡眠不足の方は、どうか寝てください。

こうやって連ねると「これ、花粉症に限った事では無いんじゃない?」
と思われる方も多いでしょう。そうです。
これらは、他の体調不良時にでも、今、特段不調はないという方でも見直した方がいい、基本的な日常生活です。

で、結構大変なことでもあります。
人は、楽な方、慣れた方に行きがちですし、ストレスを受けた時に無意識に、嗜好品や、手っ取り早い解消法に手を伸ばしてしまう。それが肉体的なストレスとなり蓄積し、また花粉症の季節が来る。

更には、これらを改善したからといって、花粉症と必ずおさらばできる。と私が断言することもできません。

ただ、上の4つは、大事なことだけは確かなんですよね。で、軽くなった方はいつの間にか、上記のことが整っていたりする。

生活全体を整えてみて、来年の花粉症がどうなのか。検証してみたい方は、是非参考になさってください。

※今回のブログに関係の深い過去記事をリンクしておきます。

♯14 五月病って何?(一年を通した水の摂りかた)

♯19嗜好品の魔力

♯21頸を揉んではいけない?(眼精疲労)

♯22お水飲んでね

潤い。弾力。瑞々しさ。(水の摂り方)

続・潤い。弾力。瑞々しさ。